2022年5月18日に開催される「第三回PELP!パートナーミーティング(以下、PPM)」のゲストスピーカーとして登壇いただく株式会社アグティ(以下、アグティ様)は京都に本社を構え、医療福祉施設や事務所や店舗の清掃事業や、タオルリースや業務用のクリーニング事業を主に、幅広く事業を展開しています。( 公式サイト )
また、創業者より受け継がれている言葉「会社は働く人のために存在する」を信念として掲げ、会社で働く方々はもちろん、様々な形で会社に携わる方も含めた人々の幸せや豊かな未来創りを目指して新たな取組みを積極的に行っています。
京都の本社にて、山陽製紙代表・専務が代表取締役の齊藤様にお話をうかがいました。
第一回PPMより参加しその出会いから素敵な繋がりを構築中
(山陽製紙専務 原田、以下”山陽製紙”):「昨年は山陽製紙本社へご来社頂き、ありがとうございました。私は東京出張中でお目にかかれなかったのですが、PPMで知り合われた3社様、三洋商事株式会社様、株式会社MORIUMIUS LEARNING様、公益財団法人 太平洋人材交流センター(PREX)様でそれぞれ、関西はもとより東北、関東からわざわざ大阪の泉南までお越し頂き、とても嬉しく思いました。」
齊藤様:ありがとうございます。第一回のPPMで同じグループになり、以後毎月1回はみんなで情報交換をしています。そんな中で、お一人が大阪に出張すると言う情報が入り、それなら私も日時を合わせて大阪に出張するという方も現れ、それなら皆で一緒に山陽製紙に行こうということになったのです。
(山陽製紙):「ありがとうございます。PPMは会員企業様同士のコミュニケーションを活性化したいという想いで企画しましたので、そのようなつながりが生まれたことをとても嬉しく思います。けれども、どうして初対面でそんなに仲良くなられたのでしょう。」
齊藤様:それは、ひと言で言えば「心地良かったから」だと思います。同じグループになって色々お話しする中でそう感じたのです。
(山陽製紙):「心地良かった!そう言えばそうなのかもしれません。本当にPELP!会員の皆さまは素敵な企業や団体様ばかりです。
第三回のPPMは「共創」というテーマになったのですが、4社様で何か共創というようなことを考えていらっしゃるのでしょうか。」
齊藤様:いいえ、特にその様なことは考えずに毎月1回、テーマもなくオンラインでカジュアルなお話をするという時間を大切にしています。そのような中で、予期せぬ何かが起こって突然共創、ということになるかもしれませんね。そうそう、共創ではないのですが、今度宮城県のMORIUMIUS様に行きたいね、という話をしています。
(山陽製紙):「いいですね。私も是非行きたいです。MOURIUMIUS様の“食べるBOX”のファンで、2ヶ月に1回届く海鮮類に毎回驚かされています。前回は、こんなに大きなびっくりするような蠣がどっさり届きました。いったいどんな海で、どんな漁師さんの手でこんなに立派に育つのだろうと、ずっと知りたく思っています。」
会社に関わる人の生活を守ること、未来を創ること。
(山陽製紙):「さてそれでは、今回PPMでお話し頂く「会社は働く人のために存在する」というテーマについて少しだけお伺いしてよろしいでしょうか。」
齊藤様:私は、この会社の2代目で現在44歳です。創業者が脱サラをして始めた会社なのですが、私はその創業者の甥に当たります。入社のきっかけは、大学入試に失敗して浪人中に、小遣いがなくなったこともあり、手っ取り早く働ける場所として叔父の会社に入社して今日に至ります。 そして、35歳の時に承継して代表になりました。
(山陽製紙):そうですか。弊社社長の原田も同じように34歳の時に事業承継しました。それは、先代が急逝して突然の承継で覚悟も出来ないままだったのですが、齊藤様の場合はそうではないのですね。
齊藤様:そうですね、私の場合は社長という立場や報酬、そんなものに憧れていましたね。先ほど少しかっこよく言ったのですが、実は大学に進まなかったのは家庭の経済事情もありました。だから社長になることは嬉しかったですね。
(山陽製紙):そうですか、けれども社長になられてご苦労はなかったですか?原田の場合は苦労したようですが。
齊藤様:大変だった、ということは幸いにしてなかったです。会社は順調に動いていました。それは、先代の力によるものが大きいと思います けれども、社長になってみると、社員、その家族、周辺の人たちのことを考えたとき、約1000人くらいの人がこの会社に関わっているということ、この人たちの生活を自分が守っていかなければならないという恐さが生まれました。また、クリーニング事業では火災が命取りになります。そんなリスクについても恐いと感じていました。 そして、40歳になったころから、社長業に慣れたというのが本音です。私自身が停滞しても、会社は成長し進んでいく。そんな自分の停滞感と会社の成長速度にギャップを感じながらも、会社の成長が僕の心のゆとりが自分を見つめる時間を与えてもらい覚悟が生まれたように思います。 社長の考えとは別に会社は進んでいく。それが出来るのは、先代がこしらえた仕組み「権限委譲」にあると思います。それぞれの立場の人たちに意思決定を委ねる、現場で各自が意思決定できる裁量権を持つ、そんな仕組みでした。自分事として仕事をするということです。
(山陽製紙):素晴らしいですね。しかし、逆に任された社員さんたちには不安というものは無かったのでしょうか。
齊藤様:なかったと思います。任されて自分ごとになり、任されてこそ、ことを進めていくことが出来ると考えています。そして、社長としての私の仕事はというと「未来を創ること」だと考えています。
(山陽製紙):経営者の仕事は未来を創ること。明確ですね。
個性豊かな社内での取組み
齊藤様:どんなことをやっているのかという事例を少し、ご紹介しましょう。 この4月からスタートするのですが、“フーテンのトラさん制度”を始めます。 トラさん制度とは、10日間の連続休暇制度で、通常休日の4日を含めて14日の連続休暇。有給休暇との連続はOK、最長で28日休めます。 これは満30歳をスタートに、5年ごとにチャンスがあります。経営者の仕事は未来を創ること。明確ですね。
(山陽製紙):1ヶ月も休めるのですか。いいですね。それに学生時代のように宿題もないし、まさにフーテンのトラさんのように、ふらふらと自由に過ごせる時間を社員さんは持てるわけですね。そんな制度を作った理由は何でしょうか。
齊藤様:これは、働く人たちに休みをきちんととって貰おうと思って始めたことです。例えば介護休暇や育休が取れないなどということを聞きますが、それは、休みを取ることに皆が慣れていないことに原因があるように思ったのです。 そして、会社側にはメリットはあるのですか?という質問も良く受けますが、会社側にメリットがあるのかどうか分かりませんし、その視点で考えていることはありません。 主役は、共に働く人たちであり、会社ではありません。働く人にとって価値ある会社であれば存続し続けると思います。会社、会社と言うけれど、会社を残すのに意味があるのか、とすら考えます。
(山陽製紙):それが後ろのボードに貼ってある、“会社は、働く人のために存在する”という貼り紙ですね。しかしながら、我が社の場合もし1ヶ月休んでしまったら人手が足りなくなってしまう、と思ってしまうのですが。
齊藤様:1ヶ月休んでも大丈夫なのです。そのために、「横断的連携チーム」が我が社にはあります。普段は別の部署に属していても、他部署で欠員が出た場合すぐにその部署に入ってその仕事をカバーできるチームです。それが「横断的連携チーム」なのです。
会社は働く人のために存在する。 そう言い切る齊藤社長のお話は、5月18日開催のPPM(PELP!パートナーミーティング)で。 そして、どんな「共創」をされているのか 当日もどうぞお楽しみに!