参考リンク:「ピクニックピローに使われているオーガニックコットンのはなし」
自然や地球からのメッセージ”自然語”を話せる人になろう
PELP!の取組みの一つとして、「1% FOR THE PLANET」への参画が挙げられます。
こちらは、パタゴニアの創設者であるイヴォン・シュイナード氏と、ブルー・リボン・フライズ社の創設者であるクレイグ・マシューズ氏によって2002年に設立された非営利団体です。
収益の1%を、承認された環境保護団体に寄付することで自然環境の保護に貢献しようという取組みです。今回ご登壇いただいたNPO法人ホールアース自然学校様(旧:NPO法人ホールアース研究所/以下、ホールアース様)も前出の「1% FOR THE PLANET」の承認を受けたNPO法人であり、PELP!では毎年の収益の一部をホールアース様の活動資金として寄付しています。
ホールアース様は静岡県・富士宮市を拠点として1982年に設立され、昨年設立40周年を迎えられました。
現在、35名のスタッフで自然学校を運営しており、今回はそんなホールアース様が日々大切にしている考え方と活動内容をご共有いただきました。
スローガンは【自然語で話そう】
ホールアース自然学校は富士山麓を中心に沖縄県や福島県、岐阜県などの全国各地の拠点にて活動を行っています。その自然学校での活動の軸となるのは‟自然語”(自然と対話する感性)を身につけるための体験プログラムです。‟自然語”とは私たちが普段話す言語“人間語”に対する造語です。普段直接、或いは機器などを通じてデータ化された言葉を読み取るのと同様に、自然からのメッセージを受け取り、感じ取れる力を磨きます。
例えば、
「犬がしっぽを振った」
「富士山に笠雲がでた」
「この山には蝶の種類が多そうだ」
といったように、普段の生活にも“自然語”は溢れています。
自然語とは野生動物の本能のようなもので、「観察力」「危機回避能力」とも言い表す事ができそうです。
この森林は健康なのか、私たちの地球は持続可能なのか。こういった問いに応えられる人間であるかがこの感性で決まってくるのではないかという仮説のもと活動を行っています。
“自然語”を身につけるために-自然学校での活動-
この“自然語”を身につけるために大切になってくるのが、自然の中での実体験です。体験を通じて感性を研ぎ澄ますプロセスが必須となります。
また、その活動を単独で行うのではなく、仲間や社会と共有し意見を交わし、対話を重ねることも同じくらい大切である、と山崎様。それらの過程から自身の「自然観」を獲得し、それが自然と共存する上での考えの小さなヒントになり得るのではないかと考えています。
上記の理念のもと、ホールアース様では学校団体や企業の方に対し、キャンプやエコツアー、食育プログラムなどを実施されています。
参加する子供たちは、実際に森の中で体感することで教室では実感することができないドキドキ・ワクワクを心の中に定着することができるそう。
また企業の方には自然への関心や理解だけでなく、健康経営の面や、自然の中という「非日常」の空間の中で企画会議などを行うことで新しいアイディアが生まれるなど、利用者や活用の幅も広がってきているそうです。
また、近年では森の中だけでなく高齢化や様々な理由により空いてしまった地域の田畑の活用依頼の声を受け、2012年より農業法人を立上げ事業を行っています。
プロの方でも採算が難しい地域で農業を行う上で無農薬、無化学肥料での栽培といった付加価値向上や農地での体験学習機会の提供やカフェ店舗の営業など、継続できる農業を目指しています。
これらの活動の中で、ホールアース様は
・「五感」を活用した「実体験」
・「楽しく、気づく」時間の創出
・「対象者を理解」し内容を構築
の3点を特に大切にしており、自然学校にいらっしゃる方たちがどのような方たちで、その方たちにとってどのようなコンテンツが最適かを考えながら、プログラムを組まれているそうです。
今、皆さまは“自然語”をどのくらい理解し、受発信ができていますか?
身の回りの小さな”自然語”にも耳を傾けてみようと思えるホールアース様の素敵なご共有でした。
PELP!は引き続きホールアース様を応援して参ります。
ご興味・ご関心のある会員の皆さまもぜひホールアース自然学校のご活用をご検討下さいませ。
中小企業のCSRとNPO・NGO
主に営利活動を行う企業と、NPOやNGOなどの非営利組織は一見すると活動のフィールドが異なるように思えます。
NPO・NGOは特に弱い立場にあるステークホルダーの代弁者として、また「ウォッチドッグ」として企業がその社会的責任を適切に果たしているかどうかを監視する役割も担っていることから、時として両者は対立的な構図に捉えられてしまうこともあります。
しかし、企業のCSRとNPO・NGOの活動は、相補的な関係にあると言えます。
企業がCSR活動を通じて社会的責任を果たすことは、企業としての信頼度を高め、ブランド価値を高めるだけでなく、社会的課題の解決に向けた取り組みにもなります。しかし、特に中小企業の場合は、課題解決に向けた専門知識や人員を持ち合わせていない場合も少なくないでしょう。
一方NPOやNGOは、社会的課題解決に向けた活動を行っている組織であり、営利のための活動ではないため、山崎様のお話の中でもあったようにその活動を支援する企業の協力が不可欠です。
企業とNPO・NGOが協力することにより、企業はCSRの実現果たすことができ、NPO・NGOは社会課題解決のための資金提供を得る事ができます。
また、両者の共創から新たなビジネスチャンスの創出も期待できます。
山崎様のご講演の中では、高齢化や人口減少による農耕地の荒廃を課題とし、継続できる農業に取り組む事例も取り上げられています。
まさに少子高齢化・人口減少に悩む地域で事業を展開している中小企業も少なくないのではないでしょうか。
地域の視点に立って社会課題に取り組むことは、地域に根ざす中小企業のCSRには必要不可欠と言えます。
自社だけでは難しい取り組みも、NPOやNGOなど、社外と積極的に連携を取り共創することで社会課題解決の第一歩になるのではないでしょうか。
パートナーシップで循環型社会へ
PELP!のご参加には、年会費などは不要。専用の回収袋「PELP! BAG」(税込2,750円 ※PELP! BAGの返送料含む)を購入し、不用なオフィス古紙を詰めて山陽製紙に送ることで「PELP!会員」となります。
会員になると、会員同士の交流会であるPPM(PELP!パートナーミーティング)への参加や、古紙のトレーサビリティサービス「KAMITORE™(カミトレ)」の利用が可能になります。
■一袋(A4コピー用紙およそ4,000枚分程度)からはじめられるオフィス古紙アップサイクルサービス
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■環境への取り組みの第一歩としてできることを探している方へ
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※第三回PPM NPO法人 ホールアース自然学校様のご講演動画はこちらから