CASE STUDY参加企業者様へのインタビュー

2020.10.23

公益財団法人 太平洋人材交流センター PREX <#01>

国際交流部長 瀬戸口様/ SDGs推進チーム 奥村様・狭間様・阿部様

公益財団法人 太平洋人材交流センター PREX(以下、PREX様)は、開発途上国の企業経営幹部や行政官を対象に、おもに産業振興分野の研修を企画・実施されています。
海外からの研修参加者たちは、抱えている課題を日本企業の経験や事業から学びとり、自国の成長のために役立て、日本の企業も、研修参加者の受け入れを自社のグローバル化に役立てるなど、途上国と日本でwin-winの関係を築ける環境をコーディネートされています。
https://www.prex-hrd.or.jp/

局内で「SDGs推進チーム」を作って活動するなど、SDGsへの取り組みも熱心で、 PELP!で回収した紙は、研修を受けた方の修了書へとアップサイクルされ、世界の研修参加者の手に渡っています。
今回は国際交流部長の瀬戸口様、SDGs推進チームの奥村様、狭間様、阿部様にオンラインでお話をうかがいました。
たくさんお話をうかがったので2回に渡りお届けします。

これからはPREX自身がSDGsに取り組む組織にならなければいけない

PELP!を導入してくださったのはどのようなきっかけだったのでしょうか

瀬戸口様:山陽製紙さんとは3Sサミット(※中小製造業やサービス業をターゲットにした、3Sの勉強会。「3S活動」とは整理・整頓・清掃の頭文字Sを取ったスローガン)で知り合ったのが最初です。活動をお聞きしたりHPを見る中で「PELP!って面白い発想だな」と、ずっと引っかかっていたんです。 環境を学びたいというカンボジアの企業グループと一緒に、初めて御社にうかがって工場見学をさせていただいくという研修の準備時に、これまでの活動や、企業としての環境に対する思いをお聞きしてすごく共感したので「PREXでもPELP!を導入したいな」と思いました。 PREXでは、途上国の課題解決に向けた研修を行っていて、これ自体はSDGsへの貢献になっているのですが、もっとつながりのある日本の方々ともSDGsについての理解を深めるような事がしたいという思いがありました。
局内に目を向けると、年に1回のファイル整理でダンボール5〜6箱の不要な紙が出るんです。それはただ分別して処理業者に送っていただけで、その後溶解してどうなっているのか、トレースもしていないので分からない状態でした。もう少し責任を持った行動で、これからはPREX自身がSDGsに取り組む組織にならなければいけないなと意識が向いていた時期でもありました。
それと同時に、局内では業務改善活動を行っていたので、それがPELP!の導入を提案する機会になりました。処分されるコピー用紙の現状や問題提起などをまとめた提案資料を作成して、チームでも事務局内でも支持が得られたので、まずは試行してから実際に取り入れたのが経緯です。

(提案資料の一部をお借りしました)

(山陽製紙):まさかここまで資料を作って提案してくださっていたとは知らなくて驚きました。局内を巻き込んでPELP!実施まで漕ぎ着けてくださったんですね!

瀬戸口様:次の展開として、今はPELP!の紙を研修を受けた方にお渡しする修了書へとアップサイクルしています。 この時も提案資料を作って、現状とのコスト比較、局員からの疑問に対するFAQ、カミトレで環境貢献度が確認できること、現行のものとPELP!での紙質比較などをしてアンケートを取り、支持が得られたので実現しました。

奥村様:研修参加者にも意見を聞くと、紙の質感は、白くてさらっとしたものが好まれるのかと思っていましたが、少し荒っぽいPELP!の方が良いと言ったんですね。 外国の方にはその方が馴染みがあったのかもしれません。

瀬戸口様:これからは研修参加者にもPELP!の応援団になってもらえるように、PELP!のストーリーを英文で書いた小さなカードを修了書と一緒に渡したいと計画しています。 「ものを世界に回していく」という輪っかに、PREXに関わってくれるみんなが加わっていくという夢を形にさせてもらっています。

「おぉ〜」と驚きの反応が返ってきます

取り入れてみて現場の反応はいかがでしたか?

瀬戸口様:シュレッダーしたりホッチキスを外していたことを思うと、手間は減りました。PELP!バッグは職員が必ず立ち寄る場所で、コピー機の横に置いているので動線的にも負担なくできています。

奥村様:一番大きいのはホッチキスを外す手間がなくなったことです。名簿などはさすがにシュレッダーしますが、それ以外はPELP!バッグに入れるだけなので、シュレッダーの回数が激減しました。 また、開発途上国の研修参加者へ修了書を渡すときに「この修了書はリサイクルペーパーからできているんですよ」と伝えると、ゴミを分別する仕組みさえ整っていない国の研修参加者からは「おぉ〜」と驚きの反応が返ってきます。環境に配慮した社会を作りたいというPREXの目的もPRできるので良かったと思います。

(山陽製紙):PELP!が研修の一環でお力添えできていたとしたら嬉しいです。

狭間様:年に1回実施される局内の改善大会で、PELP!を導入したことでシュレッダーにかける時間が何分短縮になっているか、などの業務効率化を数値で見る機会があるのですが、PELP!をする前のシュレッダーは不要な業務になっていたんだなと実感します。

阿部様:PREXに来るまでは紙の処理って「①個人情報はシュレッダー」「②裏紙などに再利用」「③捨てる」の大きく分けて3つに分かれるのかなと思っていたんですが、PELP!を初めて知って、ホッチキスの針もそのままで捨てられて、回収した後修了書になって戻ってきて、循環できるすごく良い仕組みだなと目からウロコ。PREXに来て驚いたことの1つですね。 関西の企業でもこのような取り組みがあることを知らない方もまだまだいると思うので、宣伝したいなと思います。

(山陽製紙):ホッチキスの針を外さなくて良いことは、よく驚かれます。大きい釜で紙を溶かすのですが、その工程で不純物が混じらないように4回くらいフィルターに通して純度の高い繊維に戻して再生紙にします。一番細かいフィルターで髪の毛1本が通らないくらいの細かさなので、その時点でホッチキスの針など不純物は完全に取ることができます。

紙を捨てるという行為がコミュニケーションになっている

導入前と導入後で変わったところ

瀬戸口様:自分たちが使ったものを捨てる、戻ってくる、途上国の方に記念品としてお渡しできる。そんな循環ができるPELP!を導入できたことが、環境・エシカルな活動を自分ごとだと思って考える、職場の空気が変わった大きなきっかけになったんじゃないかと思います。 捨てる側は封をして発送するわけですが、今まではゴミ箱に捨てるだけだった行為が、製品を発送するような気持ちでパッケージして配送業者に渡しています。 山陽製紙さんからは、届きました、溶解しました、今これだけ環境に貢献しています、というお知らせが届きます。「あ、これだけ木を切らないでいる」と私はこっそり喜んでいて、お知らせのPELP!はがきを事務所内に貼り出しています。 「紙を捨てるという行為がコミュニケーションの場のひとつになっている」と感じていて、職場に取り入れようと声を発して良かったなと思っています。

(山陽製紙):瀬戸口さんの「紙を捨てるという行為がコミュニケーションになっている」という言葉を聞いて嬉しいなと思いました。 PELP!をいろんなお客様におすすめする中で、どうしてもコストや業績上の効果を第一におっしゃる方が多い中、コミュニケーションの一環や、局内でSDGsのモチベーションを高めるきっかけになるアイテムになれたこと。そういった視点でPELP!を見ていただいていることに感謝したいです。

第二部に続く

公益財団法人 太平洋人材交流センター PREX <#01>

太平洋人材交流センターPREX(プレックス)は、関西の産官学の総意を結集し、1990年に設立された公益財団法人です。途上国の人材育成事業とその活動を通しての国際交流促進に努めています。

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